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雪かきの体力科学

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雪かきの体力科学

 

 

 

1.雪かきと体力

 

全身持久力

雪かきの運動強度は、性、年齢、体格、体力、技術、雪質、作業条件によって変わりますが、アメリカ・スポーツ医学会(2011)では、スコップを使った除雪の運動強度(酸素摂取量;エネルギー消費量)を6.0メッツ(5.3~7.5)と評価しています。

雪かきも作業の仕方によって強度に幅がありますが、雪かきの平均的な運動強度は普通歩行(3メッツ)の約2倍、安静時の約6倍です。すなわち安静時の6倍の酸素を摂取し、6倍のエネルギーを消費する運動ということです。表1に示したとおり、雪かきの平均的な運動強度は、テニス(ダブルス)、バレーボール、水泳(競技以外でのんびり泳ぐ場合)と同じです。スコップでの除雪でもきつい作業の場合の運動強度は7.5メッツ程度になりますが、この運動強度は一般的なエアロビックダンス(7.3メッツ)よりも上です。

雪かきは、心臓に負担のかかる意外に激しい運動です。体力の高い人にとっては有酸素トレーニングになりますが、健康の優れない人には過激な運動なのです。

 

 

関連記事:(除雪コラム(第1回)「雪かきと健康:安全対策」

 

表1 身体活動の運動強度(メッツ)

メッツ 行動
3.0 ボーリング
3.0 犬の散歩
3.8 ボーリング(屋内ボーリング場で)
3.8 車椅子を押して歩く
4.0 自転車に乗る、レジャー、通勤、娯楽
4.0 屋根の雪下ろし
4.0 バレーボール
4.0 卓球
4.0 歩行(通勤や通学)
4.8 ゴルフ(全般)
4.8 ノルディックウォーキング(5.6-6.4km/時、水平コース)
5.3 水中運動
5.3 スノーシュー歩行(ほどほどの労力)
5.3 シャベルでの雪かき(ほどほどの労力)
5.5 バドミントン(試合以外でのシングルスとダブルス)
6.0 シャベルでの雪かき(人力で)
6.0 テニス(ダブルス)
6.0 バレーボール(試合、体育館で)
6.0 水泳(競泳コース以外でのんびりと泳ぐ)
6.8 歩くスキー(4.0km/時の楽な労力)
7.0 ジョッギング(全般)
7.3 エアロビックダンス(全般)
7.3 テニス(全般)
7.5 シャベルでの雪かき(きつい労力)
8.0 テニス(シングルス)
9.0 ランニング、139.4m/分
10.0 サッカー(試合)
12.0 縄とび(全般)

 

携帯用呼吸代謝量測定器による雪かき作業風景

 

参考資料1
雪かきの運動強度はどのくらい?

 

 

左表:
(独)国立健康・栄養研究所「改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』より抜粋、一部改編

 

出典:
Ainthworth, B.E, et al. Compendium of Physical Activities: A Secound Update of Codes and MET Values. Med. Sci. Sports Exerc. (2011), 43(8):1575-1581)

 

運動強度を計る単位「メッツ」とは

これまで、運動強度を評価するために「エネルギー消費量」が使用されていました。しかし、エネルギー消費量は体格によって変わってしまうため、同じ運動でも人によって値が異なってしまいます。そこで、体力や運動強度を正しく評価するために、「メッツ」という単位が使われるようになってきています。

「メッツ」はmetabolic equivalent(代謝当量)という用語の略で、酸素摂取量を安静時(1メッツ)の何倍かという表現で表わした指標です。安静時の10倍の酸素を摂取する(エネルギーを消費する)運動を、10メッツと表現するわけです。例えば、成人の安静状態での酸素摂取量は、体重1Kg当たり1分間に約3.5mlが基準です。この人が平地を70m/分で歩くと、体重1Kg当たり1分間に約10.5mlが必要です。安静時を1メッツ=3.5mlとすると、10.5ml÷3.5ml=3なので、平地の普通歩行時の運動強度は3メッツになるのです。

 

スノーダンプを使った除雪も、雪の積載重量、作業者の性別、作業条件(除雪する場所のスロープの勾配)などによって運動強度に差があります。表2はスノーダンプを使った除雪の運動強度の測定結果です。この2つの実験は、体力(最大酸素摂取量)が高めの被験者の結果ですので、一般の人達の実際の家庭での運動強度はもう少し低いと思われます。

 

表2 スノーダンプを使った除雪の運動強度

  心拍数(拍/分) 運動強度(メッツ)
平均43歳の男性 (9名) 142 9.5
平均49歳の男性 (11名) 153.7 8.1

スモランダーたち(1995年) 山下たち(2003年)

スノーダンプを使った除雪作業中のエネルギー代謝測定風景

 

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筋力・筋パワー

雪かきでは、どんな体力要素が発揮されるでしょうか?

除雪は全身を使う運動です。例えば、雪をスコップで切り出して、放り投げる一連の動作を分解すると、各動作で、腕、脚、腹、背中など身体の色々な箇所が使われていることがわかります。

 

スコップを使った除雪作業はたくさんの動作に分けることができます

「古川巌(1963)手力除雪の歩掛りの研究」の図を改変

 

 スコップを使った除雪を行っている際の筋電図をみると(図1)、持ち上げ、投げ出しの時に、第三種のてこの力(F)には、上腕二頭筋、三角筋前部(図2)および脊柱起立筋(図3)が働いています。

第一種のてこの支点となる腰椎の椎間板にかかる力は、重量物(雪)と支点からの距離(L)が長くなるほど圧縮力(椎間板を押しつぶす力)が強くなり、持ち上げる力(背筋力)は過大となります(図3)。

 

関連記事:(除雪コラム(第2回)「除雪と腰痛」

 

スコップを使った除雪作業時の表面筋電図

図1 スコップを使った除雪作業時の表面筋電図

 

持ち上げ、投げ出しに使う筋肉

図2 持ち上げ、投げ出しに使う筋肉

 

腰椎の椎間板にかかる力

図3 腰椎の椎間板にかかる力

 

 スノーダンプを使った除雪作業では、押す時に、前腕筋群、上腕筋群、大胸筋、脊柱起立筋、脚筋群など多くの筋力が発揮されている様子が筋電図で確認できます(図4)。

 

スノーダンプを使った作業時の表面筋電図

図4 スノーダンプを使った作業時の表面筋電図

 

除雪時の筋電図にみられるように、雪かきは、上肢、体幹、脚など、全身の筋群が動員される自然な筋力トレーニングとも言えます。

 

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2.トレーニングとしての雪かき

 

健康づくりのための身体活動量としての雪かき

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動基準2013」による、糖尿病・循環器疾患、がん、ロコモティブ・シンドロームを予防するために望ましい身体活動量は、以下の通りです。

 

表3 年代別の身体活動量の基準

検診結果が基準範囲内
の年齢区分
身体活動
(生活活動+運動)
運動
65歳以上 強度を問わず、身体活動を毎日40分
(=10メッツ・時/週)
-
18~64歳 3メッツ以上の強度の身体活動を毎日60分
(=23メッツ・時/週)
具体的には、普通歩行又はそれと同等以上の
強度の身体活動を毎日60分行う。
3メッツ以上の強度の運動を毎週60分
(=4メッツ・時/週)
具体的には、息が弾み汗をかく程度の
運動を毎週60分行う。
18歳未満 (身体活動が生活習慣病等及び生活機能低下のリスクを低減する効果について
十分な科学的根拠がないため、現段階では定量的な基準を設定しない。)

 

身体活動は、「生活活動」と「運動」に分けられます。

「生活活動」とは、日常生活における労働・家事・通勤・通学などの身体活動です。「運動」とは、スポーツなど、特に体力の維持・向上を目的として計画的・意図的に実施し、継続性のある身体活動とされています。

雪かきは生活活動に含まれますが、平均的には約6.0メッツと比較的運動強度が高いので、雪かきをする機会が多く、これによって週23メッツ・時以上の身体活動量を満たしている人は、週60分の運動を無理に加える必要はありません。

例えば、雪かきの運動強度を6メッツとすると、30分の作業で6メッツ×1/2時間となり、一日当たりの身体活動量を雪かきだけでほぼ満たすことになります。

 

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生活習慣病を予防し死亡のリスクを低減させるためには、全身持久力(最大酸素摂取量)が最も重要な体力要素です。「健康づくりのための身体活動基準2013」では、身体活動量の基準値とともに、体力、とりわけ全身持久力の基準を表4のように提唱しています。表に示す強度での運動を約3分間以上継続できた場合、基準を満たすと評価できます。

 

表4 性・年代別の全身持久力の基準

  18~39歳 40~59歳 60~69歳
男 性 11.0メッツ
(39ml/kg/分)
10.0メッツ
(35ml/kg/分)
9.0メッツ
(32ml/kg/分)
女 性 9.5メッツ
(33ml/kg/分)
8.5メッツ
(30ml/kg/分)
7.5メッツ
(26ml/kg/分)

注:表中の( )内は最大酸素摂取量を示す

 

全身持久力のトレーニングの適正な強度は、健康状態や体力によって異なりますが、健康状態に問題がない一般人の場合、最大酸素摂取量の50~70%位が安全で無理のない強度と言われています。

例えば、全身持久力が10メッツの人の場合、3メッツの歩行では運動強度が30%程度ですので、全身持久力のトレーニングとしては、強度が不十分です。

雪かきの運動強度は5~7メッツで、作業時間が長い場合は5メッツ位、短時間で済む場合は6~7メッツ位となります。ただし、「4.共助による雪かき」で説明した通り、雪かきはウォーキングやランニングと異なり、心臓に負担のかかりやすい運動であることに充分留意する必要があります。

この基準値から、高齢者とりわけ女性にとっては、たとえ7.5メッツの体力を備えていても、雪かきは過激な身体活動であることが察せられます。

雪国に住む私たちは、雪の降らない時期からトレーニングによって全身持久力(と筋力も!!)を高め、冬に備えておくことが望まれます。

 

 

 

 

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3.雪かきの体力的な特徴

 

雪かきは体力のある人が有利

雪かきは、筋力(握力、背筋力)、筋パワー(脚伸展パワー)の強い人が有利です。女性は、体格、筋力の点で男性より不利です。スコップで砂袋を投げる距離を比較した実験によると、女性が4kg、男性が5kgと砂袋に差をつけても、女性の投擲距離は男性に及びませんでした。

 

大学生と高齢者のショベリング・パワー・テストの比較

図5 大学生と高齢者のショベリング・パワー・テストの比較

 

ウォーキング、ランニング、自転車、水泳のように、自分の体重を移動させる運動は、体格や筋力の影響を大きく受けません。一方、スコップで重い雪を投げるなど外的な負荷に力を加える運動は、一種の投擲競技なので体格、筋力、パワーの大きい人が有利なのです。

スコップで砂袋を投げる距離を比較した実験(体育館での測定風景)

 

しべつ雪まつり2003

北海道士別市の冬のイベントで行われた、男性は5kg、女性は4kgの砂袋をスコップでどこまで遠くに投げられるかという競争での結果によると、男性で雪ハネパワーの優れた人は、体格が大きく、筋力(背筋力、握力)やパワーに優れている人が多く占めていました。

イベントでの優勝者

●30歳代の部
優勝:札幌市Yさん
記録:15.2m
プロフィール:
身長180cm,体重95kg、柔道経験者

 

 

イベントでの優勝者

●40歳代の部
優勝:旭川市Fさん
記録:14.2m
プロフィール:
身長183cm,体重100kg、柔道経験者

しべつ雪まつり2003

 

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雪かきには技術も重要

雪かきの能力は体力だけでは決まりません。同じ筋力、同じ筋パワーでも、雪かきに慣れた人の方が、投擲距離は優れています。 実験によると、大学生の場合、積雪地出身者は雪のないところの出身者よりも、体力に差がなくともスコップを使った投擲力(ショベリング・パワー・テスト)に優れ、筋力、筋パワーを有効に活かしていることがわかりました。

大学生の握力とショベリング投擲力との関係

 

また、60歳代の高齢者は大学生よりも筋力、脚パワーは劣りますが、投擲距離の平均値は大学生に劣りません。

雪かきには体力がもちろん重要ですが、経験による技術の違いも大きく影響するのです。

雪はね力(ショベリング・パワー・テスト)の結果 ~男性~

雪はね力(ショベリング・パワー・テスト)の結果 ~女性~

 

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雪かきで発揮される高齢者の底力

大学生と高齢者について、スコップによる砂袋の投擲距離を比較した実験(ショベリング・パワーテスト)によると、大学生の投擲距離は、男子、女子とも60歳代よりも有意に低い結果でした。陸上競技や体力・運動能力テストではありえない老若逆転現象です。

雪かきを効率的に上手にするためには、経験や技術(コツ、要領)が重要なのです。

雪かきに慣れた高齢者は、大学生よりもすぐれた雪かき能力を発揮しています。一方、同じ作業強度(メッツ)でがんばっても、体格や筋力が劣るため、女性は男性よりも低い作業成績しか達成できていません。

 

大学生と高齢者の除雪作業時の運動強度と作業成績

図6 大学生と高齢者の除雪作業時の運動強度と作業成績

ブルーシートに投雪された雪の重量を秤で測定。作業者は呼吸代謝測定器を装着。

 

ショベリング・パワー・テスト

ブレードがプラスチック製の雪かき用スコップ(ショベル)を使って、18歳以上の男性は5kg、女性は4kgの丈夫な砂袋を、助走なしで全力で投擲し水平距離を測定する。事前に練習の上、2回実施し、最も高い値を採用する。腕、腰、膝など運動機能に異常のある人は実施しない(森田たち、雪氷64巻6号、2002)。

雪はね力(ショベリング・パワー・テスト)の結果 ~男性~

雪はね力(ショベリング・パワー・テスト)の結果 ~女性~

除雪の作業条件、男女別の運動強度の違い

 

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4.共助による雪かき

 

雪かきは体力のない人には大きな負担

雪かきは、血圧、心拍数が上昇しやすく心臓に負担がかかりやすい運動ですから、心臓の弱い人、血圧の高い人たちへのサポートが欠かせません。

 

ダブルプロダクト

 

 

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雪かきではなぜ支えあいが必要か?

雪かきの体力的な特徴をまとめてみましょう。

 

雪かきの体力的な特徴

岩見沢市万字地区での雪かき
ボランティア

 

雪かきは、冬の健康づくりのためのトレーニングになる一方、体力のない女性や高齢者には身体に大きな負担を与えるつらい作業で、ときには事故につながることもあります。

冬の体力づくりという利点を活かしつつ、無理をしない、無理をさせないということが大事です。

 

みんなで助け合って、支えあいながら安全な除雪を心がけ、地域全体の健康と安心・安全な環境づくりを進めていきましょう。

 

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参考資料

 

参考資料1

雪かきの運動強度はどのくらい?

雪かきの運動強度は、作業者の男女、年齢層、作業条件、体力によって違いますが、おおよそ6メッツ程度で、普通歩行(3メッツ)の約2倍です。

雪かきの運動強度の実験結果

 

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参考資料2

しべつ雪まつり2003

北海道士別市の冬のイベントで行われた、5Kgの砂袋をどこまで遠くに投げられるかという競争での結果によると、男性で雪ハネパワーの優れた人は、体格が大きく、筋力(背筋力、握力)やパワーに優れている人が多く占めていました。例えば、30歳代の部で優勝した札幌市のYさん(柔道出身)の15.3mの記録は、成人男性の平均値の2倍以上に達します。

女性の最高記録は、名寄市出身で陸上部経験者であるTさんの8.0mでした。女性の場合は、目立って大きな人は少なく、体格よりも技術でカバーできるのかもしれません。

(表の記録には、しべつ雪まつり2003以外に道内各地で実施された体力測定(体育館)の結果も含まれます。)

男性の記録

 

女性の記録

 

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参考資料3

大学生の握力とショベリング投擲力との関係

★全体的に握力が強い人は投擲距離も優れています。

☞雪ハネは筋力が強い人が有利

★女性は4kg、男性は5kgの砂袋でも、女性の投擲距離は男性に及びません。

☞女性は体格、筋力の点で不利

★男女とも積雪地出身群の相関係数は無雪地出身群よりも高い。

★男子では握力が同じでも積雪地出身群の方が無雪地出身群よりも投擲距離が優れています。

☞積雪地出身群は筋力を有効に雪ハネに活かしています。

大学生の握力とショベリング投擲力との関係
ショベリング投擲力は、除雪ショベルで男子は5kg、女子は4kgの砂袋を全力で投擲した水平距離(m)

 

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参考資料4

雪はね力(ショベリング・パワー・テスト)の結果(男性)

★男性高齢者群の方が、脚伸展パワーと投擲距離との相関係数が高い。男子学生群には脚パワーが1500ワットでも8m投げる人もいれば4m程度の人もいます。

☞男子大学生群は、脚パワーを有効に雪ハネに活かせない人が多い。

★脚パワーが同じレベルでも男性高齢者群の方が学生群よりも投擲距離がはるかに優れています。

☞男性高齢者群は脚パワーは低いが有効に雪ハネに活かしています。

男子大学生と男性高齢者の脚伸展パワーとショベリング投擲力(雪かきショベルで5kgの砂袋を投擲した距離)との関係

 

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参考資料5

雪はね力(ショベリング・パワー・テスト)の結果(女性)

★女性高齢者群の方が、脚伸展パワーと投擲距離との相関係数が高い。女子学生群には脚パワーが1,000ワットでも6m投げる人もいれば、3mに達しない人もいます。

☞女子大学生群は脚パワーを雪ハネに活かしていません。

★同じ脚パワーでも学生群よりも女性高齢者群の方が投擲距離が優れています。

☞女性高齢者群は脚パワーは低いが、有効に雪ハネ力に活かしています。

女子大学生と女性高齢者の脚伸展パワーとショベリング投擲力(雪かきショベルで4kgの砂袋を投擲した距離)との関係

 

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参考資料6

除雪の作業条件、男女別の運動強度の違い

「スノーダンプ除雪」では搬送スロープの傾斜が急になるにつれ、「ショベル除雪」では投擲高さが増すにつれ、運動強度が増加します。

女性では、スコップの雪の重量、スノーダンプに積載する雪の量を少なくしても男性よりも運動強度が高い傾向が見られます。

 

スノーダンプ除雪:
長さ5mの板で4種類の角度の斜面を作り、一回当たり男性20kg、女性15kgの雪をスノーダンプに載せ、1分間に2往復

ショベル除雪:
男性一回当たり3kg、女性は2kgの雪を、12回/分のペースで高さ1m、1.5m、2mの壁を越えて投雪 (北海道立総合研究機構北方総合建築研究所における実験)

除雪の作業条件、男女別の運動強度の違い

 

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参考資料7

ショベル除雪とトレッドミル最大運動における呼吸循環機能の比較

ショベル除雪の運動強度は、5.7メッツと、トレッドミル最大運動の9.3メッツより低いですが、心拍数と収縮期血圧は同じくらい上昇していることから、心臓の負担(ダブルプロダクト)は最大運動以上となっています。

ショベル除雪とトレッドミル最大運動における呼吸循環機能の比較(平均値±標準偏差)
(フランクリンたち、1996の論文を改変)

 

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